Integral Security Reportインテグラル セキュリティ レポート

JAPAN CYBER INCIDENT DATABASE

国内で公表されたサイバー攻撃・情報漏えいを、技術の視点で読み解く。

株式会社Integralが、国内の企業・団体が公表したセキュリティ事案を収集し、「何が起きたのか」「なぜ広がったのか」「自組織で何を確認すべきか」を整理しています。公表資料と報道をもとに、事実と未解明点を分けて記載しています。

収録事案465件
直近60日の公表件数119件
対象期間(公表日)2025.09 — 2026.10
最終更新2026-10-18 16:38

01 / RECENT

直近の事例

影響度大:100万件以上 / 業務停止 / 他組織へ波及中小大影響件数が100万件以上、業務停止があった、または他組織へ波及した事案。中影響件数が1,000件以上、または件数が非公表の事案。小それ以外。
2026-10-16
メディア・出版

日本経済新聞社

183万件確定

日本経済新聞社は2026年10月16日、システム開発に使うクラウドサービスへの不正アクセスで、約183万件の個人情報が漏洩したと発表しまし…

不正アクセス認証情報悪用
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2026-10-16
製造

アステモ

350人確定

自動車部品メーカーのアステモで、利用するデータ共有クラウドに第三者が不正アクセスし、従業員や取引先関係者など約350名分の個人情報が流出し…

不正アクセス認証情報悪用サプライチェーン
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2026-10-16
製造

三菱ガス化学

2,093人おそれ

三菱ガス化学の業務委託先T4Cの従業員が、2026年9月16日に元従業員2,092名と現従業員1名の氏名・社員番号を含む資料を、誤って他社…

紛失・誤送付他組織へ波及
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2026-10-16
小売・EC

ファンケル/アテニア

83.5万件確定

ファンケルとアテニアの通販サイトが不正アクセスを受け、会員情報が最大約83万4,947件(人数の単純合計は約78万5,496人)漏えいしま…

不正アクセス
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2026-10-15
飲食

ビーケー・ジャパン

1,118万件確定

バーガーキングを運営するビーケー・ジャパンは2026年10月15日、公式アプリの会員情報が不正アクセスで外部に漏えいしたと発表した。

不正アクセス
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03 / FOR BUSINESS

企業が確認したいこと

01

外から見える機器・サーバを把握し、すぐ塞ぐ

経路判明分の41%(88件)が、VPN装置・公開サーバ・Webアプリ・管理画面など外から到達できる入口でした。

  • インターネットに公開している機器・サーバ・管理画面を一覧にする
  • 境界機器の脆弱性情報を毎週確認し、緊急パッチの適用期限を決めておく
  • 使っていない公開サービスや管理画面は閉じる
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02

正規のID・パスワードでの侵入を前提にする

攻撃手法として最も多いのは「正規アカウントの悪用(T1078)」で127件。盗んだID/パスワードでの侵入は、通常のログインと見分けにくくなります。

  • VPN・クラウド・管理画面はすべて多要素認証にする
  • 退職者・委託先・テスト用のアカウントを定期的に棚卸しする
  • 普段と違う場所・時間からのログインを検知できるようにする
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読み方同じ組織で、手口を変えながら被害が繰り返される例もあります。ある大学では、2026年だけで教職員・学生のメールアカウントがフィッシングで乗っ取られる事案が4回公表され、乗っ取られたアカウントから大量の迷惑メールが送られました。多要素認証の導入は、一部の部署だけでは効果が限られます。

03

委託先・SaaSの事故を自社の事故として備える

他組織への波及の起点になった事案が86件あります。波及先の数がわかる40件では、1件の事故が中央値7組織に広がり、最大はいえらぶGROUPの約17,000組織でした。

  • 個人情報を預けている委託先・SaaSを一覧にし、連絡窓口を決めておく
  • 委託先が事故を起こしたときの連絡・公表の手順を契約で決める
  • 預けるデータを必要最小限にする

04

誤送付・設定ミスを仕組みで減らす

紛失・誤送付と設定不備は合わせて83件。攻撃がなくても、運用のミスで情報は漏れます。

  • メールの宛先確認や添付ファイルの送信を仕組みで制限する
  • クラウドストレージの公開設定を定期的に点検する
  • 持ち出し用の媒体・PCは暗号化する
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05

『漏れていない』と言える記録を残す

漏えいがあった事案のうち「漏えいしたおそれ」としか言えなかったものが235件で、「漏えいを確認」の117件の約2.0倍です。検知から公表までは中央値5日。短い期間で、どこまで漏れたかを説明する必要があります。

  • サーバ・クラウド・認証基盤のアクセスログを、少なくとも1年分残す
  • ログを、攻撃者が消せない別の場所に保管する
  • 「誰が・いつ・どのデータを見たか」を後から追えるか、事故を想定して一度試す
読み方を見る

読み方公表資料の中で「ログが残っていなかった」「ログが不足していた」ことに触れている事案が、少なくとも18件ありました。ログがないと、漏えいの範囲を絞れず、対象者全員に「おそれ」として連絡することになります。

04 / FOR YOU

自分の情報が漏れたかもしれないとき

件数は、その種類の情報が漏えい(おそれを含む)した事案の数です。

漏れた情報の種類と、やること対象者には通常、組織から個別に連絡があります。まず各事例ページの公式発表で範囲を確認してください
メールアドレス213件

事案を名乗るメールのリンクを開かない。問い合わせは公式サイトに載っている窓口へ自分からかける

電話番号・住所198件

事案を名乗る電話・郵便で、支払いや個人情報を求められても応じない

パスワード22件

同じパスワードを使い回しているサービスも含めて変更し、2段階認証を有効にする

銀行口座39件

入出金の明細を確認する。銀行を名乗る連絡には、通帳やカード裏面の番号へ自分からかけて確認する

クレジットカード25件

利用明細を確認し、身に覚えのない請求はカード会社へ。必要なら再発行する

本人確認書類・マイナンバー25件

なりすましの契約・口座開設に注意する。心当たりのない契約の連絡が来たら発行元に確認する

読み方を見る

読み方パスワードが暗号化されずに保存されていた(平文)ために、そのまま漏えいした事案もあります。大手の通信・IT企業、大学、自治体でも起きています。ほかのサービスで同じパスワードを使っていると、そのサービスにもログインされるおそれがあります。

自社は大丈夫か、一度確認しませんか。

事例をもとにした社内勉強会や、委託先・クラウド構成のセキュリティ確認をご相談いただけます。

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