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2026-r914ea948行政・公共最終確認 2026-10-14 17:47

大阪市こども青少年局のクラウドサービス運用ミスによる個人情報漏えい(2件・計241件)

公表日

大阪市こども青少年局幼保企画課(大阪市)
続報あり設定不備紛失・誤送付

大阪市こども青少年局で、クラウドサービスの運用ミスにより個人情報の漏えいが2件公表された。漏えいは職員情報など84件と児童氏名157件の計241件で、外部からの攻撃ではない。

対象者は?

1件目は認定こども園B職員の氏名・性別・生年月日・住所・賃金明細(59件)、保育園D職員の氏名・出勤情報・賃金明細(24件)、保育園F職員の氏名(1件)の計84件。実際に他施設から閲覧されたのは3件の事案。2件目は認定こども園Bに在籍する児童の氏名157件。発表資料に挙げられた項目以外の情報は、資料には記載されていない。

大阪市は関係する施設に電話で経過の説明と謝罪を行ったと発表している。個人への連絡方法については、まだ発表されていません。詳しくは公式の発表資料を確認してください。

何が起きたのか

6月8日、保育施設などが加算申請の書類をクラウドサービスで提出するアプリの運用が始まった。6月17日、ある認定こども園から「検索すると他の施設の提出済みファイルにアクセスできる」との指摘があり、漏えいが分かった。市は同日中に閲覧の設定を修正した。ログを調べると、他施設のファイルが閲覧されたのは3件だった。市は閲覧した施設に削除を依頼し、6月26日に発表した。別の件として、8月17日、延長保育事業の月報作成用データを別の認定こども園のものと取り違えて添付していたことが分かった。児童氏名157件が漏えいし、8月20日に発表された。

なぜ起きたのか・なぜ広がったのか

1件目は、他施設の情報に対する閲覧権限が正しく設定されておらず、申請受付の開始時に設定の再確認やダブルチェックをしていなかったことが原因とされている。2件目は、添付するときにデータの内容や添付場所の確認が不十分だったこと、添付前のダブルチェックをしていなかったことが原因とされている。外部からの攻撃は発表資料に挙げられていない。

いまの状況2026-08-20 時点続報待ち

市は誤って添付されたデータを削除し、1件目は閲覧権限を修正した。再発防止策として、アプリの利用方法の職員への周知と、設定や添付前のダブルチェックの徹底が示されている。補償などについては、まだ発表されていません。

企業として考えたいこと

あなたの会社が取引先や顧客に使ってもらっているクラウドサービスで、ある相手のデータが別の相手から見えないことを、公開前や運用開始時に確認する仕組みはありますか。

技術的な要約

大阪市こども青少年局幼保企画課で、クラウドサービス上の運用ミスによる個人情報の漏えいが2件公表された。1件目は、2026年6月8日に運用を開始した加算申請の添付ファイル提出アプリで他施設の添付ファイルの閲覧権限が誤設定されており、6月17日に施設からの指摘で判明し、職員の氏名や賃金明細など計84件が漏洩した。アクセスログの確認では他施設の添付ファイルが閲覧された事案が3件あり、6月26日に公表された。2件目は、延長保育事業の月報作成用データを別の認定こども園のものと取り違えて添付した誤りで、8月17日に判明し、児童氏名157件が漏えいした(8月20日公表)。いずれも外部からの攻撃ではなく、設定確認や添付前のダブルチェックの不足が原因とされ、再発防止策として職員への周知とダブルチェックの徹底が示されている。

公開情報が限られている点について
出典は大阪市の公式発表3件のみで、公式以外の出典や8件以上の出典は得られていない。侵入日に当たる外部攻撃はなく、threat_actor・CVE・金銭影響も公表されていない。
侵入
—
被害発生
2026-06-08
検知
2026-06-17
第1報公表
2026-06-26
最新続報
2026-08-20 14:00
侵入 → 検知
—
侵入日が非公表
検知 → 公表
9日
データ(上限)
241件
確定 241
波及先
3
施設(他施設の添付ファイルを閲覧した事業者)

攻撃の分類

侵入口
クラウド設定不備公表で確認
外部からの侵入ではない。1件目はクラウドサービス内の他施設の情報に対する閲覧権限が正しく設定されていなかったこと、2件目は添付時にデータの内容・添付場所の確認が不十分で別施設のデータを誤添付したことによる。
脆弱性
判明している脆弱性はありません
攻撃者
特定・主張なし
ATT&CK

影響

業務停止
なし 公表資料に業務停止の記載はない。
データ
確定上限 241確定 241件
氏名性別生年月日住所従業員情報その他
1件目: 認定こども園B職員の氏名・性別・生年月日・住所・賃金明細59件、保育園D職員の氏名・出勤情報・賃金明細24件、保育園F職員の氏名1件の計84件。うち他施設の添付ファイルが実際に閲覧されたのは3件。2件目: 認定こども園Bの児童氏名157件。241件は84件と157件の単純合算。
波及先
3 施設(他施設の添付ファイルを閲覧した事業者)
  • 認定こども園Aが認定こども園Bの添付ファイルを閲覧
  • 地域型保育事業所Cが保育所Dの添付ファイルを閲覧
  • 地域型保育事業所Eが保育所Fの添付ファイルを閲覧
金銭影響
—
サプライチェーン
委託先や外部事業者の侵害ではなく、大阪市の運用ミス。申請提出元の保育施設等が他施設の情報を閲覧する形になった。

時系列

  1. 2026-06-08
    令和8年度施設型給付費に係る加算申請の添付ファイルをクラウドサービスで提出するアプリの運用を開始。1
  2. 2026-06-17
    民間認定こども園Aから、検索機能で様式を検索すると他施設の提出済み添付ファイルにアクセスできるとの指摘があり、担当職員が確認して漏洩が判明。1
  3. 2026-06-17
    他施設の申請書類が閲覧できないよう、クラウドサービス内の添付ファイル閲覧権限を直ちに修正。1
  4. 2026-06-23
    運用開始日から権限修正までのアクセスログを確認し、他施設の添付ファイルが閲覧された事案が3件あったことを確認。1
  5. 2026-06-24
    閲覧した認定こども園A・地域型保育事業所C及びEに電話で残存確認と削除を依頼し、閲覧された側の認定こども園B・保育所D及びFにも経過説明と謝罪。1
  6. 2026-06-26
    閲覧権限設定誤りによる個人情報漏えい(計84件)を報道発表。1
  7. 2026-07-09 14:00
    令和8年5月21日から6月20日までの個人情報に係る事務処理誤り等26件(うち5件は個別公表済)を一括公表。3
  8. 2026-08-12
    保育園Aから、延長保育事業に係る月報作成用データをクラウドサービス上に添付した旨の連絡を受けた。2
  9. 2026-08-13
    担当職員がデータを修正のうえクラウドサービス上に再添付し、保育園Aに通知。2
  10. 2026-08-17
    保育園Aからの指摘で、認定こども園Bのデータを誤添付していたことが判明。職員が保育園Aへ連絡し、認定こども園Bのデータを削除、同様の案件がないことを確認。2
  11. 2026-08-18
    認定こども園Bの園長に電話で経過説明と謝罪。2
  12. 2026-08-20 14:00
    添付資料誤りによる個人情報漏えい(児童氏名157件)を報道発表。2

技術解説

1件目:閲覧権限の誤設定が判明するまで 事実

2026年6月8日、令和8年度施設型給付費に係る加算申請の添付ファイルをクラウドサービスで提出するアプリの運用が始まった。6月17日、民間認定こども園Aから、クラウドサービス内の検索機能で申請書類の様式を検索すると他施設の提出済み添付ファイルにアクセスできる状態になっているとの指摘があり、担当職員が確認して漏洩が判明した。同日、添付ファイルの閲覧権限を直ちに修正した。6月23日にアクセスログを確認した結果、運用開始日から権限修正までに他施設の添付ファイルが閲覧された事案は3件で、認定こども園Aが認定こども園Bの、地域型保育事業所Cが保育所Dの、地域型保育事業所Eが保育所Fの添付ファイルを閲覧していた。6月24日に閲覧した側へ電話で残存確認と削除を依頼し、双方に経過説明と謝罪を行い、6月26日に報道発表した。

2件目:月報データの誤添付と対応 事実

2件目は延長保育事業に係る月報作成用データの添付誤りである。8月12日に保育園Aからクラウドサービス上にデータを添付した旨の連絡があり、担当職員がダウンロード後に修正して8月13日に再添付し、保育園Aに通知した。8月17日に保育園Aから別のデータが誤って添付されているとの指摘があり、確認すると、同様に修正対応をしていた認定こども園Bのデータを添付していたことが判明した。同日、当該データを削除し、他に同様の案件がないことを確認した。8月18日に認定こども園Bの園長へ電話で経過説明と謝罪を行い、8月20日14時に発表した。漏えいしたのは認定こども園Bに在籍する児童氏名157件である。

公表された件数と原因の整理 事実

1件目で漏洩した個人情報は計84件で、認定こども園B職員の氏名・性別・生年月日・住所・賃金明細が59件、保育園D職員の氏名・出勤情報・賃金明細が24件、保育園F職員の氏名が1件である。実際に他施設から閲覧されたのはアクセスログ上3件の事案とされている。2件目は児童氏名157件である。2件の合計241件は、84件と157件を単純に足した数字である。原因として、1件目は他施設の情報に対する閲覧権限が正しく設定されていなかったこと、および申請受付開始時点で各種設定の再確認とダブルチェックをしていなかったこと、2件目は添付時のデータ内容と添付場所の確認が不十分だったこと、および添付前のダブルチェックを行っていなかったことが挙げられている。再発防止策は、アプリ利用方法の職員への周知とダブルチェックの徹底である。

2件に共通する構造(解釈) 解釈

2件とも外部からの侵入ではなく、クラウドサービスの設定や添付という日常業務の中で起きた事案である。1件目は新しいアプリの運用開始時に、利用者ごとの閲覧範囲という前提が設定に反映されていたかを確認する工程があったかどうかが焦点になる。2件目は、同種の修正作業を複数施設分並行して扱う場面で、ダウンロードした複数のファイルから取り違えが起きうる構造だったと考えられる。ただし、これは公表された事実からの推測であり、実際の作業手順や画面仕様は公表されていない。公表された原因はいずれもダブルチェックの不足に集約されているが、人の注意だけに依存しない仕組みの有無は資料から読み取れない。

公表内容の評価(解釈) 解釈

公表資料は、発生日・判明の経緯・閲覧件数・対応の日付・原因・再発防止策を時系列で具体的に示しており、アクセスログまで確認して閲覧の有無を区別している点は、被害範囲を把握する上で有用な情報である。一方で、再発防止策は職員への周知とダブルチェックの徹底が中心で、設定をシステム側で検証する仕組みなどへの言及は資料から確認できない。また、本人への通知方法、個人情報保護委員会などへの報告、使用したクラウドサービス名も、今回の資料では確認できなかった。これらは公表の有無の問題であり、実施していないと断定できるものではない。続報で補われることが望ましい。

対応

封じ込め
1件目は2026-06-17に添付ファイル閲覧権限を直ちに修正し、アクセスログを確認、関係施設に削除依頼と謝罪を電話で実施。2件目は2026-08-17に誤添付データを削除し、他に同様の案件がないことを確認、認定こども園Bの園長に謝罪した。
公表の仕方
1件目は2026-06-26、2件目は2026-08-20に大阪市が報道発表。2026-07-09には事務処理誤り等の一括公表も行った。再発防止策として、アプリの利用方法の職員への周知と、受付開始時の設定や添付前のダブルチェックの徹底を挙げている。
当局対応
—

教訓と対策

教訓具体的な対策
新規アプリの運用開始時に、利用者ごとの閲覧範囲が設計どおりかを検証する工程が必要になる。公開前チェックリストに「テナント・施設Aのアカウントで施設Bのデータが検索・閲覧できないこと」の否定テストを入れる。テスト用の複数アカウントを用意し、検索機能・一覧・直接URLの経路ごとに確認した結果を記録して、公開の承認条件にする。
検索機能は、一覧画面とは別の経路で権限の抜けを露出させることがある。権限の判定を画面ごとではなくデータ取得層で一元的に行う。検索・ダウンロード・API の各経路を権限テストの対象にし、既定の権限は「拒否」にして、許可を明示した対象だけ閲覧できる設計にする。
ダブルチェックの周知だけでは、取り違えや設定漏れを防ぎきれない場合がある。個人情報を含むファイルの添付前に、ファイル名規則に宛先施設コードを含め、添付先の施設コードと一致しなければ警告を出す。人の確認と合わせ、システム側の自動チェックを併用する。
アクセスログが保存されていたため、閲覧の実績を確認でき、影響範囲を絞り込めた。クラウドサービスのアクセスログを、運用開始日から保存する設定にしておく。閲覧・ダウンロードの主体、対象ファイル、日時を取得し、事案発生時に影響範囲を確認できる保存期間と検索手順を決めておく。
利用者からの指摘が発見のきっかけになった。指摘を受け付けて確認する窓口が早期対処に役立つ。利用者向けに不具合や誤表示を連絡する窓口を明示し、受領から権限停止・修正までの手順をあらかじめ定める。指摘を受けたらまず閲覧機能を一時停止できる運用にしておく。

自組織などでの確認項目

  1. 自組織で外部の事業者や取引先に使わせているクラウドサービスで、相手Aのアカウントから相手Bのデータが見えないことを、直近で実際に試したのはいつか。
  2. 個人情報を含むファイルを共有・添付する際に、宛先と内容の一致を確認する手順は決まっているか。その手順は人の注意だけに頼っていないか。
  3. 新しいシステムやアプリの運用開始前に、権限設定を第三者が確認する工程と承認者は定まっているか。また、運用開始日からのアクセスログは保存されているか。

未解明点

  • 使用したクラウドサービスの名称と、閲覧権限が誤って設定された具体的な内容(検索機能との関係を含む)は公表されていない。
  • 漏洩した84件と157件の本人への通知方法や、個人情報保護委員会への報告の有無は、公表資料から確認できない。
  • 再発防止策として、職員への周知とダブルチェック以外に、システム側の設定検証や誤添付の検知を導入するかは示されていない。

出典

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