Integral Security Reportインテグラル セキュリティ レポート
← 一覧に戻る
2026-ckc-2教育最終確認 2026-10-14 17:47

CKCネットワーク・学参の新規問い合わせ情報管理システムへのランサムウェア攻撃(問い合わせ情報約66万4千件に漏えいのおそれ)

公表日

CKCネットワーク株式会社・株式会社学参
続報ありランサムウェア脆弱性悪用不正アクセスサプライチェーン:起点

学習塾や家庭教師派遣を運営するCKCネットワークと学参の問い合わせ情報管理システムが、ランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。攻撃を受けました。保存されていたのは問い合わせ情報約66万4千件と会員情報約5万3千件で、持ち出しの痕跡は確認されていません。

対象者は?

ナビ個別指導学院、明倫ゼミナール、昂塾、英進進学教室、学参(家庭教師派遣)への問い合わせ情報が、対象のサーバーに保存されていました。保存されていたのは、問い合わせ情報約66万4千件(お名前・学年)と、会員情報約5万3千件(会員番号・お名前の姓のみ。2011年6月以降の登録分)です。このうち電話番号・住所・メールアドレスなどの連絡先を含む可能性があるのは約9,900件で、今後さらに絞り込まれる見込みです。クレジットカード情報と金融機関口座情報は含まれていません。現在通塾中の塾生・会員向けシステムは別の環境で、影響はないとされています。

ご自身が対象かどうか知りたい方は、CKCネットワーク お客様相談室(フリーダイヤル0120-333-160、受付12:00〜21:00、音声ガイダンスで「2」)に問い合わせられます。

いますぐできること

  • 過去にこれらの塾や家庭教師サービスへ問い合わせた覚えがある場合は、お客様相談室(0120-333-160、音声ガイダンスで「2」)に確認する。
  • お子様の名前や学年に触れた、心当たりのない電話・メール・SMSには、すぐに応じない。
  • 塾や家庭教師サービスを名乗る連絡で個人情報を求められたら、公式サイトに載っている窓口へかけ直して確かめる。

何が起きたのか

2026年5月2日、CKCネットワークと学参が共同で使っている「新規問い合わせ情報管理システム」のサーバーが、ランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。(データを使えなくして身代金を要求するウイルス)による攻撃を受けたことが確認されました。両社はすぐにサーバーを止め、5月15日に第一報を公表して、個人情報保護委員会と警察にも報告しました。その後、外部の調査会社が調べ、6月10日に第二報が出されました。第一報にあった氏名の説明は、漢字やカタカナの氏名も含まれていたと訂正されました。

なぜ起きたのか・なぜ広がったのか

第二報では、攻撃は両社が利用していたサーバー管理ソフトウェアの弱点(脆弱性)を悪用したものだったと報告されました。このサーバーは外部事業者が提供するサービス上で動いていましたが、システムとお客様情報の管理責任は自社にあると両社は述べています。ソフトウェアの製品名や、攻撃者が入り込んだ日は、まだ発表されていません。

いまの状況2026-06-22 時点続報待ち

データベースへの不正アクセス使う権限のない人が、他人のIDやパスワード、システムの弱点を使って、サービスやサーバーに入り込むことです。日本では「不正アクセス禁止法」で禁止されている犯罪です。や、データの持ち出しの痕跡は、今のところ確認されていません。ただし両社は、漏えいの可能性を完全には否定できないとして、監視と調査を続けています。連絡先を含む可能性がある件数(約9,900件)は、さらに絞り込まれる見込みです。両社は、運用中のサーバーなどの再点検と、委託先を含めたセキュリティ体制の強化に取り組み、安全な環境への移行を進めています。個別の連絡方法や補償については、まだ発表されていません。

企業として考えたいこと

もし自社が過去に集めた問い合わせ情報が、何年分・何件、どのサーバーに残っているかを今すぐ答えられるでしょうか。そのサーバーの管理ソフトを最後に更新したのはいつでしょうか。

技術的な要約

CKCネットワーク株式会社と株式会社学参が共同運用する新規問い合わせ情報管理システムのサーバが、2026年5月2日にランサムウェア攻撃を受けたことが確認され、直ちに停止された。両社は5月15日に第一報を公表し、個人情報保護委員会と警察へ報告した。6月10日の第二報では、外部調査会社の調査完了とともに、利用していたサーバー管理ソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃だったと報告された。被害サーバーには問い合わせ情報約664,000件(氏名・学年)と会員情報約53,000件(会員番号・姓のみ)が保存されており、連絡先情報を含む可能性があるものは約9,900件で、今後さらに絞り込まれる見込みである。データベースへの不正アクセスや持ち出しの痕跡は確認されていないが漏えいの可能性は否定されておらず、現在通塾中の塾生・会員向けシステムは別環境で影響はなく、安全な環境への移行が進められている。

公開情報が限られている点について
渡された出典は報道のみで公式発表そのものは含まれない。製品名・CVE・侵入日・業務停止期間は非公表。
侵入
—
被害発生
2026-05-02
検知
2026-05-02
第1報公表
2026-05-15
最新続報
2026-06-10
侵入 → 検知
—
侵入日が非公表
検知 → 公表
13日
データ(上限)
66.4万件
確定 —
波及先
—

攻撃の分類

侵入口
公開サーバの脆弱性報道・研究者
第二報で「弊社が利用していたサーバー管理ソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃によるもの」と報告された。当該サーバーは外部事業者が提供するサービス上で運用されていたが、管理責任は自社にあると明示している。製品名・バージョン・CVEは記載なし。第一報時点では具体的な侵入経路は明らかにされていなかった。
脆弱性
CVE 非公表報道・研究者
サーバー管理ソフトウェア(製品名非公表)
同社が利用していたサーバー管理ソフトウェアの脆弱性が悪用されたと報告。製品名・バージョン・CVEは本文に記載なし。
攻撃者
特定・主張なし
ATT&CK

影響

業務停止
あり 新規問い合わせ情報管理システムのサーバがランサムウェア攻撃を受け、二次被害防止のためシャットダウンされた。現在通塾中の塾生・会員向けの会員管理システムや学習システムは完全に分離された別環境で運用されており影響なし。
データ
おそれ上限 664,000確定 —件
氏名電話メール住所会員IDその他
第二報の内訳:問い合わせ情報約664,000件(お名前・学年)、会員情報約53,000件(会員番号・お名前の姓のみ、2011年6月以降の登録分)。このうち連絡先情報(電話番号・住所・メールアドレス等)を含む可能性があるものは約9,900件で、さらに絞り込まれる見込み。第一報では学習に関する相談内容やその他問い合わせ内容も漏えい可能性ありとされた。氏名は第一報の「ひらがな氏名(一部漢字の氏)」から、漢字・カタカナ氏名も含むと訂正。データベースへの不正アクセスや持ち出しの痕跡は未確認で、クレジットカード・口座情報は含まれない。件数は合算していない。
波及先
—
  • ナビ個別指導学院
  • 明倫ゼミナール
  • 昂塾
  • 英進進学教室
  • 学参(家庭教師派遣サービス)
金銭影響
—
サプライチェーン
CKCネットワークと学参が共同運用する問い合わせ情報管理システムが被害を受け、両社の複数の学習塾・家庭教師派遣サービスの問い合わせ情報が対象となった。当該サーバーは外部事業者が提供するサービス上で運用されていた。

時系列

  1. 2026-05-02
    新規問い合わせ情報管理システムのサーバへのランサムウェア攻撃を確認、被害を把握。直ちに対象サーバーを停止し二次被害防止対応を実施。234
  2. 2026-05-15
    CKCネットワークと学参が第一報を公表。データファイルへの被害や外部への転送・流出は未確認だが漏えいの可能性は否定できないとし、外部専門機関と原因・影響範囲を調査。13
  3. 2026-05-15
    個人情報保護委員会および警察へ報告。2
  4. 2026-05-15
    外部調査会社による調査を開始(6月10日にかけて実施)。2
  5. 2026-05-19
    セキュリティ対策Labが第一報の内容を報道。1
  6. 2026-05-29
    ScanNetSecurityが漏えいの可能性を否定できないと報道。35
  7. 2026-06-10
    外部調査会社の調査完了を受け第二報を公表。サーバー管理ソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃と確認。24
  8. 2026-06-10
    被害サーバー保存分を問い合わせ情報約664,000件、会員情報約53,000件と公表。連絡先情報を含む可能性は約9,900件。第一報の氏名表記を、漢字・カタカナ氏名も含むと訂正。2
  9. 2026-06-12
    セキュリティ対策Labが第二報を報道。2
  10. 2026-06-22
    ScanNetSecurityが脆弱性悪用との第二報を報道。4

技術解説

公表の経緯と確認された事実 事実

CKCネットワーク株式会社と株式会社学参は2026年5月15日、両社が共同で運用する新規問い合わせ情報管理システムが第三者からのランサムウェア攻撃を受けたと公表した。両社は5月2日に攻撃を確認し、二次被害防止のためサーバをシャットダウンしている。第一報の時点では、データファイルへの被害や外部へのデータ転送・流出は確認されていなかった。ただしランサムウェア攻撃を受けたことから、漏えいの可能性は否定できないとして、外部の専門調査機関と原因・影響範囲の特定を進めていた。個人情報保護委員会と警察にも報告している。6月10日には外部調査会社による調査が完了したとして、第二報が公表された。

侵入経路と件数の内訳 事実

第二報では、本件は同社が利用していたサーバー管理ソフトウェアの脆弱性を悪用した攻撃によるものと確認された。製品名・バージョン・CVEは本文に記載がない。当該サーバーは外部事業者が提供するサービス上で運用されていたが、同社はシステムおよびお客様情報の管理責任は自社にあると明示している。被害サーバーに保存されていたのは、お問合せ情報約664,000件(お名前・学年)と会員情報約53,000件(会員番号・お名前の姓のみ、2011年6月以降の登録分)である。このうち連絡先情報(電話番号・住所・メールアドレス等)を含む可能性があるものは約9,900件で、調査によりさらに絞り込まれる見込みとされている。これらは保存されていた件数であり、流出が確認された件数は公表されていない。

影響範囲と漏えいの確認状況 事実

対象サービスには、ナビ個別指導学院、明倫ゼミナール、昂塾、英進進学教室、家庭教師派遣サービスの学参が含まれる。第一報では、漏えいの可能性が否定できない情報として、お子様の氏名、問い合わせ当時の学年、学習に関する相談内容、その他問い合わせ内容が挙げられ、一部には電話番号やメールアドレスも含まれるとされた。クレジットカード情報や金融機関口座情報は、当該システムに含まれていない。第二報の時点でも、データベースへの不正アクセスやデータ持ち出しを示す痕跡は確認されていない。一方で同社は、不正アクセスが発生した事実を踏まえ、漏えいの可能性を完全に否定することはできないとして、監視と調査を継続している。現在通塾している塾生・会員向けの会員管理システムや学習システムには影響がないと説明されている。

公表の進め方についての見方 解釈

第一報(5月15日)と、外部調査完了後の第二報(6月10日)の二段階で、確認済みの事実と調査中の事項を分けて示している点は、読み手が状況を把握しやすい構成だったと考えられる。第二報では侵入の原因がサーバー管理ソフトウェアの脆弱性であると示され、管理責任は自社にあると明記された。また、第一報の氏名表記(ひらがな氏名)を、漢字・カタカナ氏名も含むと訂正している。調査の進展に合わせて範囲を正確にしようとする対応と受け取れる。一方で、製品名やCVE、侵入日、サーバー停止の期間は、今回確認できた範囲では示されていない。同様の脆弱性を抱える他組織が自己点検するための手がかりとしては、情報が限られる。ただし、公表内容の詳細は出典の範囲に依存するため、評価は暫定的なものである。

被害が限定的に見える要因の整理 解釈

今回、通塾中の塾生・会員向けシステムに影響が出なかったのは、問い合わせ情報管理システムが別環境として分離されていたことと関係している可能性がある。分離により、侵害が中核の業務システムへ広がるのを抑えたとも読める。ただし、保存されていた件数は問い合わせ情報約66万4千件に上り、将来の顧客候補となり得る多数の子どもの情報が、過去の問い合わせ分として長期間残っていた可能性がうかがえる。会員情報が2011年6月以降の登録分とされている点も、保管期間の長さを示唆する。外部事業者のサービス上で運用していても、脆弱性対応の責任は利用者側に残ることが、今回の事例からは読み取れる。これらは公表情報からの推測であり、実際の運用状況は公開されていない。

対応

封じ込め
2026-05-02に被害を把握し直ちに対象サーバーを停止、二次被害防止対応を実施。再発防止として運用中のサーバー等の再点検と、委託先を含めたセキュリティ体制の強化に取り組み、安全な環境への移行を進めている。
公表の仕方
2026-05-15に第一報、2026-06-10に第二報を公表。第一報の氏名表記を第二報で訂正した。問い合わせ窓口はCKCネットワーク お客様相談室(0120-333-160、12:00〜21:00、音声ガイダンスで「2」)。
当局対応
  • 個人情報保護委員会
  • 警察

教訓と対策

教訓具体的な対策
サーバー管理ソフトウェアの脆弱性は、侵入の入口になり得る。管理ソフトを含む全サーバー・ミドルウェアの資産台帳を整備する。ベンダーや公的機関の脆弱性情報を購読し、重大度ごとのパッチ適用期限(SLA)を定める。管理画面・管理ポートはインターネットに公開せず、VPNやIP制限の内側に置く。
外部事業者のサービス上で運用する場合でも、どこまでが自社の管理範囲かを明確にしておく必要がある。IaaS/PaaS/ホスティングごとに責任分界表を作り、OS・管理ソフト・ミドルウェアの更新担当を明記する。契約書やSLAにも反映する。定期的な脆弱性スキャンを、自社の管理対象サーバーに対して実施する。
問い合わせ用システムと業務・会員向けシステムを分離すると、被害の波及を抑えられる可能性がある。ネットワークセグメントを分け、システム間の通信は必要最小限の許可リストに限る。認証基盤・管理者アカウントも分離する。分離が実際に機能しているかを、定期的な疎通テストやペネトレーションテストで確認する。
古い問い合わせ情報や会員情報を長期間保管し続けると、侵害時の影響件数が大きくなる。データ種別ごとに保持期間を定め、期間経過後は自動で削除または匿名化する。必要なアーカイブは暗号化して、本番とは別の環境に隔離する。
持ち出しの有無を判断できるログがないと、漏えいの可能性を否定できないまま調査が長引く。DB監査ログ、ファイルアクセスログ、外向き通信ログ(プロキシ・FW)を一定期間、改ざん耐性のある別ストレージに保管する。EDRなどで暗号化や大量読み出しの兆候を検知するルールを整える。

自組織などでの確認項目

  1. 自組織が使っているサーバー管理ソフトウェアや管理画面の一覧はあるか。インターネットから到達できるものはどれで、最後に更新したのはいつか。
  2. 外部事業者のサービス上で動かしているシステムについて、OS・管理ソフトの脆弱性対応を誰が担当しているか、契約書や運用手順で説明できるか。
  3. 問い合わせ・資料請求などで集めた個人情報は、何件、何年分が保管されているか。保持期間と削除のルールは決まっており、実際に運用されているか。
  4. 侵害を受けた場合に「持ち出しの痕跡があるか」を判断できるログ(DB・ファイル・外向き通信)は、どのくらいの期間、どこに保管されているか。

未解明点

  • 悪用された脆弱性の製品名・バージョン・CVEは何か。
  • 攻撃者が侵入した日と、攻撃を確認した5月2日までの経緯はどうだったのか。
  • サーバー停止の期間と、問い合わせ受付への影響の有無はどうだったのか。
  • 連絡先情報を含む可能性がある約9,900件は、今後どこまで絞り込まれるのか。実際に漏えいが確認された件数はどうなるのか。
  • 攻撃者やグループの特定、および攻撃者側の主張の有無は、まだ公表されていない。
  • 対象者への個別連絡の方法と時期はどうなるのか。

出典

  1. 1
    セキュリティ対策Lab(合同会社ロケットボーイズ)2026-05-19報道本文確認済
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
    ScanNetSecurity2026-05-29報道本文確認済