Integral Security Reportインテグラル セキュリティ レポート
← 一覧に戻る
2026-rf0eef1faIT/クラウド最終確認 2026-10-14 17:47

新エフエイコムへのランサムウェア攻撃(取引先担当者の個人情報・取引関連情報が漏えいした可能性、件数非公表)

公表日

新エフエイコム株式会社(岡谷鋼機グループ)
続報ありランサムウェア不正アクセス認証情報悪用

工場の自動化システムを手がける新エフエイコム株式会社が、2026年4月にランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。攻撃を受け、一部の取引先の担当者の氏名などが外部に見られた可能性があります。対象人数は発表されていません。

対象者は?

同社と取引・商談・打ち合わせなどをして個人情報を渡した、一部の取引先の担当者。氏名・勤務先名・所属部署名の可能性があり、内容はファイルごとに異なって全員に全項目が含まれるわけではありません。図面・仕様書・契約書・見積書などの取引資料も対象に含まれる可能性がありますが、すべてが実際に漏れたと発表されたわけではありません。対象人数やファイル数はまだ発表されていません。

連絡先がわかる人には、同社から個別に連絡が行われています。連絡先が特定できない一部のファイルについては専用の問い合わせ窓口が設けられています。窓口の連絡先は、同社の公式発表で確認してください(今回の出典には記載がありません)。

いますぐできること

  • 同社と取引や打ち合わせがあった方は、同社からの連絡や公式発表を確認し、必要なら専用窓口に問い合わせる。
  • 同社を名乗るメールや電話には注意する。なりすましメール実在の会社や取引先、知人を名乗って送られる偽のメールです。本物のアカウントが乗っ取られ、そこから送られてくる場合もあり、送信者名だけでは見分けがつきません。、フィッシング銀行・通販サイト・宅配業者・公的機関などを装ったメールやSMSを送り、本物そっくりの偽サイトに誘導して、IDやパスワード、カード番号などを入力させる手口です。SMSを使うものは「スミッシング」、電話を使うものは「ビッシング」とも呼ばれます。メール、不審な電話に使われる可能性は否定できないとされている。
  • 不審なメールのリンクや添付ファイルは開かず、相手の連絡先を自分で調べ直して確認する。

何が起きたのか

2026年4月10日未明、同社で第三者による不正アクセス使う権限のない人が、他人のIDやパスワード、システムの弱点を使って、サービスやサーバーに入り込むことです。日本では「不正アクセス禁止法」で禁止されている犯罪です。とランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。(ファイルを使えなくするウイルス)の被害が起きました。4月14日に同社は最初の発表を行い、被害が広がらないよう社内ネットワークを切り離し、個人情報や顧客データが外に出たかを調べていると説明しました。その後、外部の専門機関と調査を進め、7月21日に結果を発表しました。第三者がアカウント情報を盗み、それを使って社内ネットワークに入ったことが分かりました。一部の取引先の担当者の個人情報や取引に関する資料が、見られたか取得された可能性があるとされています。

なぜ起きたのか・なぜ広がったのか

第三者が何らかの方法でアカウント情報を盗み、それを使って社内ネットワークに入ったと公表されています。ただし、盗まれた具体的な方法、最初に入られた日時、ランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。の種類、使えなくなった範囲、攻撃グループの関与は発表されていません。

いまの状況2026-07-21 時点続報待ち

2026年7月21日時点で、同社は連絡先のわかる本人と取引先へ順次個別に連絡し、特定が難しい一部ファイルのために専用窓口を設けています。今回の件が原因と考えられる二次被害(情報を悪用された被害)は確認されていません。同社はネットワークの安全対策の強化、監視体制の見直し、運用ルールの改善を進めています。対象人数、ファイル数、システムの復旧時期はまだ発表されていません。

企業として考えたいこと

もし自社が取引先から預かった図面や契約書、担当者の連絡先が不正アクセス使う権限のない人が、他人のIDやパスワード、システムの弱点を使って、サービスやサーバーに入り込むことです。日本では「不正アクセス禁止法」で禁止されている犯罪です。を受けたら、どのファイルに誰の情報が入っているかをすぐ調べて、連絡できるでしょうか。

技術的な要約

新エフエイコム株式会社では2026年4月10日未明、第三者による不正アクセスとランサムウェア感染被害が発生した。同社は4月14日の初報で社内ネットワークを遮断し、外部流出の有無を調査中と説明していた。7月21日に公表されたフォレンジック調査の結果、第三者がアカウント情報を窃取して社内ネットワークへ不正侵入したことが判明した。一部取引先の従業員に関する氏名・勤務先名・所属部署名や取引関連情報が閲覧または取得された可能性があるが、対象人数やファイル数は公表されていない。現時点で二次被害は確認されていない。

公開情報が限られている点について
公式発表の原文は渡された出典に含まれず、出典は報道3件のみ。侵入日時・侵入手口・件数・ランサムウェア種別などは非公表のため記載していない。
侵入
—
被害発生
2026-04-10
検知
—
第1報公表
2026-04-14
最新続報
2026-07-21
侵入 → 検知
—
侵入日が非公表
検知 → 公表
—
データ(上限)
—
確定 —
波及先
—

攻撃の分類

侵入口
認証情報窃取・流用公表で確認
公式発表によれば、第三者がアカウント情報を窃取したうえで同社ネットワークへ不正侵入した。窃取の具体的方法と最初の侵入日時は公表されていない。
脆弱性
判明している脆弱性はありません
攻撃者
特定・主張なし
ATT&CK

影響

業務停止
あり ランサムウェア感染によりシステム障害が発生し、社内ネットワークを遮断した。暗号化範囲や復旧時期は公表されていない。
データ
おそれ上限 —確定 —
氏名取引先情報業務データ
漏えいの可能性がある情報は取引先担当者の氏名、勤務先名、所属部署名と、図面、仕様書、契約書、見積書などの取引関連資料。内容はファイルごとに異なり全項目が含まれるわけではない。すべての種類が実際に漏えいしたと公表されたわけではなく、対象人数・ファイル数・実際の持ち出し件数は非公表。
波及先
—
金銭影響
—
サプライチェーン
サプライチェーン経由の侵入は公表されていない。取引先担当者の個人情報や取引関連情報が漏えいした可能性がある。

時系列

  1. 2026-04-10
    第三者による不正アクセスとランサムウェア感染被害が発生(未明)。123
  2. 2026-04-14
    初報を公表。影響拡大防止のため社内ネットワークを遮断し、個人情報・顧客データの外部流出を調査中と説明。13
  3. 2026-04
    外部のサイバーセキュリティ専門機関と連携してフォレンジック調査を実施し、影響範囲の特定を進めた。23
  4. 2026-07-21
    フォレンジック調査の結果を公表。第三者がアカウント情報を窃取してネットワークへ不正侵入したことが判明。123
  5. 2026-07-21
    閲覧または取得された可能性があるファイルを特定。一部取引先の従業員の個人情報や取引関連情報が含まれる可能性があると発表。13
  6. 2026-07-21
    関係者・連絡先を把握できる本人と取引先へ順次個別連絡を開始。特定が難しい一部ファイルについて専用問い合わせ窓口を設置。13
  7. 2026-07-21
    現時点で二次被害は確認されていないと公表。なりすましメールやフィッシング、不審な電話への注意を呼びかけ。13
  8. 2026-07-22
    LOGISTICS TODAYが続報を報道。3
  9. 2026-07-24
    セキュリティ対策Labが続報の内容を報道。1
  10. 2026-08-06
    ScanNetSecurityが続報の内容を報道。2

技術解説

公表された経過と判明した侵入経路 事実

2026年4月10日未明、新エフエイコム株式会社で第三者による不正アクセスとランサムウェア感染被害が発生した。4月14日の初報では、影響拡大防止のため社内ネットワークを遮断し、個人情報および顧客データの外部流出について調査していると説明していた。外部専門機関と連携したフォレンジック調査の結果、7月21日に、第三者がアカウント情報を窃取したうえで同社ネットワークへ不正侵入していたことが判明したと公表された。ただし、アカウント情報が窃取された具体的な方法、最初の侵入日時、ランサムウェアの種類、暗号化されたシステムの範囲、攻撃グループの関与は公表されていない。

漏えいの可能性がある情報と件数の扱い 事実

攻撃者に閲覧または取得された可能性があるファイルが特定され、一部取引先の従業員に関する個人情報や取引関連情報などが含まれていた可能性がある。個人情報は氏名、勤務先名、所属部署名で、内容はファイルごとに異なり、対象者全員について全項目が含まれるわけではない。対象となる可能性があるのは、取引、商談、打ち合わせ等で同社へ個人情報を提供した取引先の担当者である。図面、仕様書、契約書、見積書などの取引関連資料も問い合わせ対象だが、すべての種類が実際に漏えいしたと公表されたわけではない。対象人数、ファイル数、実際に持ち出された具体的な件数は公表されていない。

対象者への連絡と再発防止の公表内容 事実

同社は、関係者や連絡先を把握できる本人および取引先へ順次個別に連絡している。一部のファイルは関係者や連絡先の特定が難しいため、専用の問い合わせ窓口を設置した。現時点で本件に起因すると考えられる二次被害は確認されていないが、なりすましメール、フィッシングメール、不審な電話などに利用される可能性は否定できないとして注意を呼びかけている。再発防止策として、ネットワークとシステムのセキュリティ対策強化、監視体制の見直し、運用ルールの改善を、外部専門機関と連携して進めている。同社は岡谷鋼機グループの一員で、製造業や物流業向けに生産管理・製造実行システムなどを提供している。

正規アカウント悪用という攻撃の構造(解釈) 解釈

以下は公表事実からの解釈であり、確定した内容ではない。侵入口がアカウント情報の窃取と流用であるなら、製品の脆弱性を突く手口とは異なり、正規の認証情報でログインされた点が特徴と考えられる。この種の侵入は通常の利用と区別しにくく、侵入からランサムウェア展開までの間に気づくことが難しくなる場合がある。また、同社は顧客企業の工場向けシステムを手がけているため、取引先から受け取った図面や仕様書、契約書などの資料を扱っていたと推測でき、被害が取引先の情報にも及ぶ構造だった可能性がある。ただし、窃取方法、侵害されたアカウントの権限、多要素認証の有無は公表されておらず、これらを断定することはできない。

公表のあり方に関する見方(解釈) 解釈

以下は解釈である。初報から続報まで約3か月強をかけ、侵入経路の概要と、対象となり得る情報の種類を段階的に示している。個別連絡に加え、対象者の特定が難しいファイルのために専用窓口を設けた点は、連絡先を把握できない関係者への配慮と読める。一方、対象人数やファイル数が公表されていないため、取引先は自社の担当者が該当するかを外部から判断しにくい面がある。ここでの見方は渡された報道ベースの情報の範囲に限られ、公式発表の原文は確認していない。件数や暗号化範囲などは、今後の続報で補われる可能性がある。

対応

封じ込め
影響拡大防止のため社内ネットワークを遮断した。外部専門機関と連携してフォレンジック調査を実施し、ネットワークのセキュリティ対策強化、監視体制の見直し、運用ルールの改善など再発防止策を進めている。
公表の仕方
2026年4月14日に初報を公表し、7月21日にフォレンジック調査結果を続報として公表。個別連絡と専用問い合わせ窓口を設置した。
当局対応
—

教訓と対策

教訓具体的な対策
アカウント情報が窃取されても侵入されにくい認証の仕組みが要るVPN・リモートアクセス・クラウド管理画面・特権アカウントの全てに多要素認証(可能ならFIDO2/パスキー)を必須化する。ID基盤で未登録端末や海外IPからのログインを拒否する条件付きアクセスを設定する。
正規ログインを使う侵入は通常の利用に紛れるため、振る舞いで検知する認証ログイン履歴をSIEMに集約し、深夜帯ログイン、短時間での複数地点ログイン、新規端末、特権昇格、大量ファイルアクセスにアラートを設定する。サーバ・端末にはEDRを導入し、暗号化の前兆となる挙動を隔離できるようにする。
取引先から預かった資料と個人情報は、必要な人だけが触れられるよう保管するファイルサーバのアクセス権を案件単位で最小化し、全社共有フォルダに取引先資料を置かない運用にする。保管期限を決めて期限後は削除・アーカイブし、機微な資料は暗号化ストレージに分離する。
漏えいの可能性がある対象者を速やかに特定できる台帳を平時から整えるファイルと取引先・担当者の連絡先を紐づける資料台帳を整備し、個人情報の保管場所を棚卸しする。ファイルアクセスログを一元管理し、少なくとも12か月分を改ざん困難な場所へ保存して、持ち出しの有無を確認できるようにする。
遮断などの初動と、その後の調査・個別連絡までの手順を事前に決めておくインシデント対応計画にネットワーク遮断の判断基準、フォレンジック会社との事前契約、取引先への連絡テンプレートと専用窓口の立ち上げ手順を盛り込む。年1回は机上演習で、遮断から公表までの流れを検証する。

自組織などでの確認項目

  1. 自組織のVPN・メール・クラウド・管理者アカウントのうち、多要素認証が未適用のものはどれか。一覧にして確認できるか。
  2. 自組織の取引先から預かった図面・契約書・見積書や担当者の連絡先は、どのサーバやフォルダにあり、誰がアクセスできるか。台帳で説明できるか。
  3. ID・パスワードが窃取されて使われた場合、自組織のログから不審なログインを何時間以内に把握できるか。ログの保存期間は十分か。
  4. ランサムウェア被害で社内ネットワークを遮断した場合、取引先への連絡手段と、対象者の特定が難しいファイルへの問い合わせ窓口を、すぐ用意できるか。

未解明点

  • アカウント情報が窃取された具体的な方法(フィッシング、使い回し、マルウェア等)と、最初に侵入された日時は何か。
  • 侵害されたアカウントの種類・権限と、侵入時に多要素認証が使われていたかどうか。
  • 暗号化されたシステムの範囲、ランサムウェアの種類、業務の復旧時期はどうなっているか。
  • 対象となる取引先担当者の人数、ファイル数、実際に外部へ持ち出された件数はどれだけか。
  • 攻撃グループの関与や、攻撃者による情報公開・身代金要求の有無はどうか。

出典

  1. 1
    セキュリティ対策Lab(合同会社ロケットボーイズ)2026-07-24報道本文確認済
  2. 2
  3. 3
    LOGISTICS TODAY2026-07-22報道本文確認済