Integral Security Reportインテグラル セキュリティ レポート
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2026-r3ae84c4a教育最終確認 2026-10-14 17:47

中央学院大学へのランサムウェア攻撃(VPN経由の侵入・教育系サーバ暗号化、個人情報流出のおそれ)

公表日

中央学院大学(学校法人中央学院)
続報ありランサムウェア不正アクセス認証情報悪用

中央学院大学で、学内情報システムがランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。攻撃を受けた。在学生・教員・一部職員の氏名やパスワードなどが流出した可能性があり、件数はまだ発表されていない。

対象者は?

2025年度在学生と2019〜2022年度入学生(漢字氏名、初期設定パスワード、学籍番号、旧メールアドレスなど)、教員(漢字氏名、学部、職種、旧メールアドレス、パスワード)、一部職員(漢字氏名、所属、旧メールアドレス)が、流出した可能性のある対象として挙げられている。2009・2013・2014年度のアクティブセンター講座受講情報も対象で、詳細は調査中。2026年2月16日現在、個人情報が外部に公開された事実は確認されていない。

個別の通知方法は、参照した範囲では確認できていない。大学とアクティブセンターの公式のお知らせを確認してください。

いますぐできること

  • 2025年12月23日以降にアクティブセンターへメールを送った人は、受信できていないため新しいアドレス(a-center@mc.cgu.ac.jp)へ再送する。
  • アクティブセンターからのメールが届かない場合は、受信設定を確認する。
  • 講座の申込状況は、自動返信メールではなくマイページで確認する。

何が起きたのか

2025年12月23日、中央学院大学は学内の情報システムがランサムウェア会社のパソコンやサーバーのデータを勝手に暗号化(鍵をかけて読めない状態に)し、「元に戻してほしければお金を払え」と要求するマルウェアです。データが使えなくなるため、受注・出荷・診療などの業務そのものが何日も止まることがあります。(データを暗号化して使えなくする攻撃)を受けたことを確認しました。12月29日に第一報が公表され、2026年3月3日には外部の専門業者の調査結果を踏まえた第二報が出ました。報道によると、2025年10月7日に学内関係者のアカウントが悪用され、VPN(外から学内に接続する仕組み)を通じて学内ネットワークに入られました。その後、12月21日から22日にかけて複数のサーバでファイルが見られたり暗号化されたりしました。この影響でメールの受信に不具合が出ました。

なぜ起きたのか・なぜ広がったのか

原因のうち、アカウントがどのように入手されたのかは、まだ発表されていません。報道では、侵入から暗号化まで期間があり、その間に攻撃者が学内で動き回った可能性があると指摘されています。メールの不具合が長引いた理由も、まだ発表されていません。

いまの状況2026-07-27 時点続報待ち

大学は対策本部を設置し、警察や外部専門業者と連携して調査を進めたと伝えられています。被害端末の解析、該当ネットワークの遮断、EDRの導入なども行われました。2026年2月16日現在、個人情報の外部公開は確認されていません。メールの影響は続き、2026年5月にはメールが届かない事例が多数あり、7月27日には講座申込の自動返信メールが送れないと案内されました。被害の件数、補償、再発防止策の全体は、まだ発表されていません。

企業として考えたいこと

もし自社のVPNのアカウントが外部の人に使われても、その接続が通常の利用ではないと気づける仕組みはありますか。

技術的な要約

2025年12月23日、中央学院大学の学内情報システムへのランサムウェア攻撃が確認された。2026年3月3日の第二報では、2025年10月7日に学内関係者のユーザアカウントが悪用されVPN経由で学内ネットワークへ侵入され、12月21日から22日にかけて教育系の複数サーバでファイルの閲覧・暗号化が行われたと報じられている。在学生・教員・一部職員の氏名、旧メールアドレス、パスワード等が流出した可能性があるが、2026年2月16日時点で外部公開の事実は確認されていない。メール受信不具合は年末以降も続き、2026年7月にもメールサーバーエラーの影響が案内されている。

公開情報が限られている点について
公開情報は大学の告知ページ2件と報道3件のみで、公式の第一報・第二報の本文は未取得のため、件数や攻撃者情報など詳細は不明。出典のうち1件(廣池学園)は別組織の事案に関する記事。
侵入
2025-10-07
被害発生
2025-12-21
検知
2025-12-23
第1報公表
2025-12-29
最新続報
2026-09-24
侵入 → 検知
77日
侵入日から算出
検知 → 公表
6日
データ(上限)
—
確定 —
波及先
—

攻撃の分類

侵入口
認証情報窃取・流用報道・研究者
報道によれば、2025年10月7日に学内関係者のユーザアカウントが悪用され、VPN経由で外部から学内ネットワークへ侵入され、教育系サーバにアクセスされた。アカウントの入手経路は公表情報に記載がない。
脆弱性
判明している脆弱性はありません
攻撃者
特定・主張なし
ATT&CK

影響

業務停止
あり メール受信に不具合が生じ、アクティブセンターはメールを使用できず電話対応となった。2025年12月23日以降に届いたメールは受信できておらず、新アドレスへの再送が求められた。2026年5月には送信メールが届かない事例が多数発生し、同年7月にはメールサーバーエラーで自動返信メールが送信できない状況が案内された。
期間:2025年12月23日以降、少なくとも2026年7月27日の案内時点までメール関連の影響が続いた
データ
おそれ上限 —確定 —
氏名生年月日会員IDメール平文PW従業員情報業務データ
2025年度在学生および2019〜2022年度入学生は漢字氏名、生年月日を基にしたPC利用変更前の初期設定パスワード、学籍番号、旧メールアドレス。教員は漢字氏名、学部、職種、旧メールアドレス、パスワード。一部職員は漢字氏名、所属、旧メールアドレス。2009・2013・2014年度アクティブセンター講座受講情報は暗号化のため詳細不明で調査継続、MOS等の問題・解答等も対象。件数は公表情報に記載なし。2026年2月16日現在、ウェブ監視で外部公開の事実は確認されていない。
波及先
—
金銭影響
—
サプライチェーン
—

時系列

  1. 2025-10-07
    学内関係者のユーザアカウントが悪用され、VPN経由で外部から学内ネットワークへ侵入され、教育系サーバにアクセスされた(報道)。24
  2. 2025-12-21
    12月21日から22日にかけて教育系の複数サーバに侵入され、ファイルの閲覧や暗号化が実行された(報道)。2
  3. 2025-12-23
    本学情報システムへのランサムウェア攻撃を確認。第一報の起点となった。1245
  4. 2025-12-23
    この日以降アクティブセンター宛のメールが受信できなくなった。1
  5. 2025-12-29
    大学が同学情報システムへのランサムウェア攻撃を公表(第一報)。4
  6. 2026-01
    寄付関連の問い合わせ先として法人事務室(募金事務所)の電話と新メールアドレスが案内された。5
  7. 2026-01-08
    対策本部を設置し、警察と連携、外部専門家の助言を受けながら被害状況と原因を確認中と案内。アクティブセンターは電話での問い合わせ受付となった。1
  8. 2026-01-09
    学内ネットワーク障害の影響でアクティブセンターのメールアドレスが a-center@mc.cgu.ac.jp に変更された。1
  9. 2026-02-16
    外部専門業者のウェブ監視で、大学の個人情報が外部公開された事実は確認されていないとされた。2
  10. 2026-03-03
    外部専門業者の調査結果を踏まえた第二報を公表。24
  11. 2026-05-13
    アクティブセンターから送信したメールが届かない事例が多数発生しているとして、受信設定の確認が呼びかけられた。1
  12. 2026-07-27
    メールサーバーエラーにより講座申込完了の自動返信メールが送信できておらず、申込状況はマイページで確認するよう案内された。1

技術解説

攻撃の経過(報じられている範囲) 事実

2025年12月23日(火)、中央学院大学は学内情報システムへのランサムウェア攻撃を確認した。報道によれば、外部専門業者の調査結果を踏まえた2026年3月3日の第二報で、2025年10月7日に学内関係者のユーザアカウントが悪用され、VPN経由で外部から学内ネットワークへ侵入され、教育系サーバにアクセスされたことが確認されたという。その後、2025年12月21日から22日にかけて教育系の複数サーバに侵入され、ファイルの閲覧や暗号化が実行された。アカウントの入手経路は、参照した範囲では示されていない。大学は危機対策本部を設置し、被害端末の解析、該当ネットワークの遮断、EDRの導入などを進め、警察と外部専門業者と連携して調査してきたとされる。

流出の可能性がある情報と現在の確認状況 事実

流出の可能性があるとされた情報は対象ごとに異なる。2025年度在学生および2019〜2022年度入学生は、漢字氏名、生年月日を基にしたPC利用変更前の初期設定パスワード、学籍番号、旧メールアドレス。教員は漢字氏名、学部、職種、旧メールアドレス、パスワード。一部職員は漢字氏名、所属、旧メールアドレス。2009・2013・2014年度のアクティブセンター講座受講情報は暗号化のため詳細不明で継続調査中とされ、MOS等の問題・解答等も対象に挙げられている。件数は確認できた出典に記載がない。2026年2月16日現在、外部専門業者のウェブ監視では、個人情報が外部公開された事実は確認されていない。

メール業務への影響の長期化 事実

ランサムウェア攻撃の影響で、年末にかけてメール受信に不具合が生じた。アクティブセンターは2026年1月8日付の案内でメールを使用できない状況とし、問い合わせを電話で受け付けた。2026年1月9日には学内ネットワーク障害の影響でメールアドレスが a-center@mc.cgu.ac.jp に変更され、2025年12月23日以降に届いたメールは受信できておらず再送が求められた。法人側でも、同日以降の寄付や控除に関する問い合わせ用に新しいメールアドレスが案内された。2026年5月13日にはアクティブセンターから送ったメールが届かない事例が多数発生しているとして受信設定の確認が呼びかけられ、7月27日にはメールサーバーエラーで講座申込の自動返信メールが送信できていないと案内された。

侵入から暗号化までの期間をどう読むか 解釈

報じられた日付を単純に比べると、最初の侵入とされる2025年10月7日から、複数サーバでの暗号化が行われた12月21日〜22日までは約2.5か月ある(日数は本稿での計算)。報道記事は、この間に攻撃者が学内環境で探索や横展開を進めた可能性を否定できないと指摘している。ただし、その間の具体的な行動は参照した範囲では公表されていない。ここから言えるのは、正規アカウントでのVPN接続は、侵入後しばらく目立った異常として表れにくい可能性があるという一般的な点にとどまる。アカウントの入手経路やVPNの認証方式、ログの保存状況が示されていないため、検知の遅れの要因を本件について断定することはできない。

対応

封じ込め
危機対策本部を設置し、被害端末の解析、該当ネットワークの遮断、EDRソフトウェアの導入等を実施。警察および外部専門業者と連携して被害状況と原因を調査した。
公表の仕方
2025年12月29日に第一報、2026年1月8日付のお知らせで対策本部設置・警察連携を案内、2026年3月3日に外部専門業者の調査結果を踏まえた第二報を公表した。
当局対応
  • 警察

教訓と対策

教訓具体的な対策
VPNは正規アカウントが使われると、侵入が通常の利用と区別しにくいVPN認証に多要素認証(証明書またはFIDO2/TOTP)を必須化する。あわせて、ログイン元IP・国・時間帯・同時接続の異常を検知するルールをSIEMに実装し、アラートを運用担当へ通知する。
侵入から暗号化までの期間に、探索や横展開を検知できる体制が要るサーバとクライアントにEDRを導入し、認証ログ(AD・VPN・ファイルサーバ)を90日以上集約保存する。VPN経由の端末から教育系サーバへの新規接続や大量のファイル参照をベースライン比較で検知する。
古い初期パスワードや平文に近いパスワードは、流出時の影響を広げる生年月日などから推測できる初期パスワードの運用をやめ、初回ログイン時に変更を強制する。保存形式はソルト付きのハッシュに統一し、旧システムのパスワードDBを棚卸して削除または移行する。
古い教育・受講データが、現行システムに残り続けている可能性があるデータの保存期間を定め、2009年度などの旧受講情報のように業務上不要になったものは、アーカイブ先をオフラインまたは別セグメントに分離するか削除する。保管データの台帳を作り、年1回棚卸しする。
メール基盤が止まると、問い合わせや申込など対外窓口が長期に影響を受けるメールの代替連絡手段(電話・フォーム・外部SaaS)を事前に決めて、定期的に切替訓練を行う。メールドメインのSPF/DKIM/DMARC設定と再開手順をBCPに記載し、復旧後は到達率を監視する。

自組織などでの確認項目

  1. 自組織のVPNは多要素認証を必須にしているか。パスワードだけで接続できるアカウントは残っていないか。
  2. VPNの接続元IPや時間帯の異常を、誰が・どの頻度で確認しているか。侵入から暗号化までの期間に気づける仕組みがあるか。
  3. 古い初期パスワードの運用や、不要になった過去の受講・利用者データが現行サーバに残っていないか。保存期間の定めはあるか。
  4. メールが数日から数か月使えなくなった場合、問い合わせや申込の受付を何で代替するか。連絡先の変更を利用者へどう周知するか。

未解明点

  • 悪用された学内関係者アカウントの入手経路(フィッシング、使い回し、別の流出など)はまだ公表されていない。
  • 影響を受けた人数や件数は、参照した範囲では示されていない。第二報の本文の詳細も確認できていない。
  • 2026年2月16日以降も外部公開の有無の監視が続いているか。継続調査中とされた旧受講情報の結果はどうなったか。
  • 2026年7月時点でもメールサーバーエラーが案内されているが、メール基盤の完全復旧の時期と再発防止策の全体像は示されていない。

出典

  1. 1
    中央学院大学 アクティブセンター2026-09-24公式本文確認済
  2. 2
    セキュリティ対策Lab(合同会社ロケットボーイズ)2026-03-04報道本文確認済
  3. 3
  4. 4
  5. 5
    中央学院大学2026-01公式本文確認済